ゾウさんとキリンさん/後期
た。
首が長すぎるのである。
長いというより、縦に遠い。考えが頭で生まれ、感情が胸に届くころには別の考えが生まれている。感動が遅配されるため、映画を観ると必ずエンドロールで泣く。内容とは無関係に。
首が長いせいで視野が広すぎ、世界が常に引きの画で見えてしまう。細部に集中できない。悩みも常に全体像でやってくる。
「生きるとは何か」
その問いが首を下りてくる途中で枝に引っかかり、葉っぱを一枚連れてくる。キリンはそれを見て満足する。答えとしては十分だった。
二頭はある日、柵越しに出会う。
ゾウの鼻は無意識にキリンの首を測り始め、キリンの首は反射的に高さを調整する。結果、二つの「長す
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