ネガティブ・ケイパビリティについて/由比良 倖
が性善説的でありながら、自分は悪人だと思っているので、それはそれで、自分の本来的な性向に反してでも悪いことをしないように、どうしても倫理観を持つことだけは大切だと思ってる。性格は変えられない。性格まで変えたら僕は別人になってしまう。性格は向上しないと思う。向上するのは後天的に身に付けた倫理観だけだと思う。)
「ネガティブ・ケイパビリティ」の話からは大分趣旨がずれた気がするけど、とにかく自分から離れることは大事で、離れるというのは自分を放棄するということではなく、寧ろきちんと自分になることだ、という話でした。繰り返すけれど、自分以外の世界の総体が、すなわち自分だから。
とは言っても、僕は業の深い人間で、欲しいものは欲しいし、愛が自分以外の誰かを救えるなんて微塵も思っていないし、殺すか殺されるかの場面では、躊躇いなく相手を殺すのかもしれないし、結局は何もしないことの言い訳、自己正当化に走っているだけの気がする。受動的な感覚を強く持ちつつ、同時に積極的な行動も起こせるような人間になりたい、という思いを抱きつつ、今日は眠ることにします。
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