復路光路。渇いた群衆/あらい
のもとにもぐっておいで、こちらへおいて、別れの感触が現れることで、自らの日常から具象のない足元まであとについており、
笛吹くキャンドル屋は見えない街道にやはり仇を探していて。輪郭に似るのはチョークの白髪だけ、でも小さな手がそっくり劣化した一握りの盤面だと、原案は幾つもの誰かの心に寄り添うことにあり、時間も忘れて呼ぶから
つい一瞬が永遠のように深く痛く、鮮やかにつまづいて遺(のこ)る黒蜥蜴とでもしましょうか
「みどりが跋扈する」より『復路光路。渇いた群衆、』
これは不老不死のキャラバンの月光が紡ぐガーゼの肌を持ち、銀の数珠凪に運ばれ、しずかな鈍色に照らされているけれど
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