シミ/
花野誉
は一人ぼっちなのだと、
ちゃんと分かっている
暈していたのに
そのシミを模様だと
いつも、
そうしているから
波風は立たない
今更立てる
波風じゃなし
見つめてしまった時
湧き上がるものに
毎度、胸が痛む
そして
そこにいる私に会っても
何もしてやれない
ただ
見つめるのみ
さてと、
髪も乾いた
晩ごはんの支度をせねば
戻る
編
削
Point
(9)