くだんのために/あらい
選ばれる、にぶい姿態はすべて響いていた。あおいかべに消せない嶌影(その犠牲のうえに。(その代償に架けて。
賭して惨めな格好が畫かれる常々は末路など啓かれず そんなものだとて石を拾っては、お花畑にみえるならそれでいい。用途も要点もない幼稚な色彩にありつづける
汝、しかいがふみしめると――なにもかもわすれていく
ステンドグラスの焦土ですかねぇ
信号も交差点も三途の川ばかしの綿菓子が熔けて痙攣した
ざわついた骨が黙劇の訪れ、どうせ詩を唱えているばかりだ
かくしてこの初秋のことである。
不規則なある物のように、不条理にある者のように
――わたくしは死んだのです
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