赤鼻の国語教師/室町 礼
大書していました。
○○くんが教室で眠っているときにはだれも邪魔をしないように。
そういうことがみなの賛成で決まったというのです。
わたしは恥ずかしいやら、うれしいやら、(それはあまりにも行き過ぎ
だろう、わたしを特別に見過ぎだろう)という反発もありましたが、
でも、やっぱりみなの気持ちは素直にうれしいし、先生にも感謝しました。
もちろんその決定に甘えて眠ることはしませんでしたが、
今なら、こんなことはあえりえないでしょうね。
規則を厳守するなら先生から外へつまみ出され、真面目な同級生から糾弾され
るのかもしれません。しかし昭和のあの頃は先生も生徒もみなやさしかった。
規則や規
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