ずっとずっと ねぇ/ひだかたけし
 
シルフ 、涼やか
風の吹き寄せる
来る冬のすぐ手前
この小春日和に
それ 、天使の身体よ
びしっと引き締まりつ
やはらかくしなやか
朝に頂いた半熟卵の感触
未だ舌先に温ったかく残り

とろりどろりとろっどろ

何処か異様な威容の
内なる生命の想い
意味伝達言葉の
この味気無さ縫って
吹き飛ばし吹き飛ばされ
構築の子音の崩れいく様
やがて程なくして
母音の子音を呑み込み
優しくも厳しく
担い生かすシルフ
内なる宇宙の風と化し 、

ふぅうふぁあふぇえふぃい

何処か高み深みから呼ぶ声を観て
自らの内に飽くなき力を蓄えよと

くらくら暗みへ眩み落ちる果ての無 、
凍結の微笑み冬の兵士達を目前にしつつ









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