it/月乃 猫
 
たちは、地雷のような箱罠も
防護服の重さに耐える通学も
もうせずにすむと 喜び、
大人たちも 
フェイスガード付きヘルメットなしの外出に
心より安堵した

絶滅危惧も
それとの共生も
罵倒にさらされ、暮らしの安寧の考慮は
処分の最善の道に集約された

それは
ひとつ ひとつ
数えるように
排除され 今を迎えては、
もう里より 森より 消し去られた

夏の暑さの因果と
真実の理由のはざまで、
繰り返されることのないように、
道をてらす 

ふたたび 銃声が支配する
殺戮の森が
やってこないように

眼をさます





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