真夜中の産物/ホロウ・シカエルボク
 
いるような気がする、真夜中はそれ自体がたったひとつの詩だ、俺はおそらく眠れなかった頃に、そいつの声を聞いていたんだろう、だからたとえそれが晴れた青い空の下でも、俺の言葉は真夜中に向けて綴られる…真夜中に向けて生み出されていく、窓から見えた暗闇の中に、何かが隠れている、無視することの出来ない何かが暗闇の中で俺のことを見つめている、もしかしたらその視線の在り方こそが、俺の眺めているイメージとリンクしているのかもしれない、真実や真理はいつだって残酷なものだ、だからこそ真なるものなのだ、それは必ず追い求めることでしか手に入れることは出来ない、ただ生きているだけの現実など本当はリアルとは呼ばない、リアルとは
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