真夜中の産物/ホロウ・シカエルボク
ることに時間を費やすなんて馬鹿げてはいないか?それはただそういうことが起こっているというだけのことに過ぎないのだ、ああ、そうか、俺はいま初めて気づくことが出来た、それは真夜中に向けて綴られていたわけではなかった、それは俺自身を見つめる目がそこにどんな変化があったのかを語っているに過ぎなかったのだ、それを真夜中だと勘違いしたのはおそらく、余計な現象が存在しない状態が真夜中の静けさと酷似していたせいだ、感覚的にそれは真夜中の空気に酷似していたのだ、俺は真夜中に生まれる、俺は真夜中に向かう、俺は真夜中に求める、俺は真夜中の産物だ、俺は真夜中を語り続けていく、それを存分にやって初めて、太陽の下で静かに呼吸
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