世界終末時計あるいは祈りの果て/秋葉竹
末の未来の予感
そしてけれどもひとが滅びたとして
地球は回りつづけるし
宇宙は膨張しつづける
そしてこれは
わたしは宗教的に信じているのだが
宇宙が存在するかぎり
わたしたち知的生命体は滅びない
なぜなら
知的生命体がこの宇宙に存在するための
大いなる奇跡
それは全て宇宙の企みだからだ
という教義の
宗教
宇宙は孤独である
じぶんひとりしかいないのだから
じぶんひとりしか感じられないのだから
そして
その孤独に耐えられず
じぶんを知っている存在が欲しくて
欲しくて欲しくてたまらなくなり
じぶんに気づける『ひと』を創りあげた
それがわたしたちな
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)