余白 乱太郎/梅昆布茶2
初のページは何度も捲ってきたはずなのにそこに綴る物語はあったのだろうか
昨年は何をしていたのか
一昨年はどこにいたのだろうか
モヤに隠れて自分の腕が見つからない
咲いていたかもしれない春の花の所在を掴めずに
また余白に身を落とすのだろう
黄ばんでゆく紙切れがカサカサになって
ちぎれた紙切れがはるかぜにさらわれていく
遠い記憶の断片として 瞑想 乱太郎
無限の淵に誘うかのように
黒い沈黙の小舟が
閉じた瞳の向こう岸を流れていく
色彩を掴んだら
永遠が目を閉じた
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