きみが笑うと/はるな
 
きみが笑うと
砂糖工場が爆発する
蝶蝶は交尾をはじめて
ポットからコーヒーが溢れだす
体の一番外がわのところで
気持が逆流する
きみが笑うと
わたしは爆発する
うすっぺらい昼間がめくれて
朝と夜が爆発する
きみが笑うと
なにもかも爆発する
一瞬のうちにいっぺんに爆発する
粉々になった体をかきあつめて
胸のうちに必死をかくしてきみを見上げるとき
もう一度爆発する
それは小さく こまかく だれにも知られないくらい光っている

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