大台風二十二号,,前振り/ひだかたけし
帰宅途中の
夕焼け大焼け
歩み進む人たる私に
余りに余りにも物凄過ぎて
深紅に染まり呑み込まれ
なのに未だ森の木々たち
黙々泰然自若大地に根付き
、
けれども帰宅し
瞑目する私の中で
くるくるぐるぐる
思考力動の
輪を描きながら
脳髄抉り
次第に光の
遠近の視界
奥まり近付き
ずんずんずんずん
浮き彫りに
思考する私の中で
思考する他なるモノが居る
夕焼け大焼け処じゃ
もう済まなくて
私の中の木々たちやら
木々たちの中の私やら
最早黙ることなく
輪舞しながら
螺旋状に拡大し
どんどんどんどん
上昇しつつ
意識思考の光景描き続け
何れただ物凄過ぎるを遥か超えて
私や木々やらに面と向かいて
でっかい目ん玉ぐりぐり血走らせ
この惰性のままに
世界を必死蚕食し
増殖せざるを得ない
金融資本の
死んだ営利思考(無)秩序を
くるくるぐるぐる
台風の眼となり喰い破る
(to be continued)
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