赤い砂/
栗栖真理亜
零れ落ちるのは涙だろうか
それとも赤い砂
ひっくり返した砂時計から
まるで煌めく砂糖のように
細かい粒子
さらさら流れ落ちる
ほんの少しだけ締め付ける痛みに
胸をおさえて
ガラス越しに眺める砂の軌跡
ゆっくりとしてすみやかに
滑らかな動きで滑りながら
赤い粒同士混ざり合い
鮮やかなる血の池へと広がる
赤い砂
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