ノート(ひとり)/
木立 悟
狭い空き地で
除湿機と空気清浄機と
温風機と扇風機と一緒に
かごめかごめをしている
ここは良い空気
ここはうるさい空気
なまぬるい空気
うしろの正面 空気だけ
誰にもつながることのない
決して「ぼくら」とは呼べない空間から
まるで狙い撃つかのように
ひとりはひとりにやってくる
ひとりはひとりに生まれはしない
ひとりはひとりになるのではない
ひとりはひとりに降りそそぐ
ひとりはひとりに降りつもる
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