夏を纏う/
栗栖真理亜
光を浴び養分を蓄える
光合成する植物のように
皮膚を通して力が漲ってくる
暑い矢が突き刺りどっと噴き出る水分
体ごと代謝し生き返ってゆく
全てを焼き尽くしやがて蘇る生命
交互に鳴き交わす虫の声は忙しなく耳を突き抜け
風すら通さぬベールを夏は纏う
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