弔文/イオン
 
このたびのご逝去に際し、心よりお悔やみ申し上げます。
谷川俊太郎様は、我々現代詩人の一等星でありました。
消滅しても輝いている星との距離は、二十億光年でしょうから、
これからも輝き続けてくれると思います。
本日五月十二日のお別れ会にあたり、昨日いわき市立美術館で
開催中の「谷川俊太郎絵本★百貨展」を訪ねて、草野心平様へ
送られた、俊太郎様の弔辞を読みました。
それは「僕もいつか/死んだら死んだで生きてゆきます。」で
締められていました。
このタイミングで読んだので、これからも我々の中で生きてゆ
くよとの、メッセージだと思いました。
絵本を拝見していると、俊太郎さんは「詩人はね、絵を画かな
い絵描きでもあるんだよ」とささやいてくれました。
自画像から描き始めて、まだまだ稚拙な詩ばかりではあります
が、地元の外灯ぐらいにはなれるように、我々会員五十二名は、
日々研鑽していきます。俊太郎さんに見守られながら。

 令和七年五月十二日 福島県現代詩人会一同

喪主様

戻る   Point(3)