破片/梓ゆい
叶わなかった想いがひび割れて
粉々に砕けた水晶の破片と混じりあい
足元に散らばっている。
(無意味な執着は何も残らない、自分自身を傷つけ更に苦しめてしまうだけ。)
関わるもの全てを断ち切って
それらを視界に入れなくてもいい。
出会わなかった事にして
最初からいない人にしてもいい。
泣きたいのなら
気が晴れるまでたくさん泣いて
澱みを押し流すのように
疲れ果て縮んだままの魂に浄化を。
(身体の奥底に、取り残された感情があって
見ないようにしていた怒りがあった。)
深い水の底に潜るかのように
ゆっくりと目を閉じて
ゆっくりと深呼吸をしてもう一度
受け入れらない事にも苦しんで
溺れながらも本当の気持ちを探し出してみる。
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