水たまり──第四の次元であることを超えて/大町綾音
 
ありません。ただ、手紙を書くんだったらこんな日がいいなと、ずっと思っていたことはたしかです。それは、死んだあなたにそうするのだからそれがいい、っていうことなんです。

 昼顔の花が咲いている、あの空地のむこう側って、行ってみたことあります? 京都の「戻り橋」のようですね……あの世って、きっとあるんだろうな。きっとですよ?

 とにかく、何もかもが懐かしいみたいです! あの水たまりが、きっと答えですね。わたしたちは、あの空のむこう側に出るんです……。

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