五月は終わり/
tonpekep
遠くなっていきますものが
小さなものと大きなもので
知らないものがたくさんできて
そうして見知らぬひとになってゆくのでした
ありがとうがとても透きとおって
私の前で響いているのでした
悲しいものがそこらじゅうで
恥ずかしそうにきらきらするのでした
私は笑うしか
戸惑うすべが
ないのでした
夏の光が
あざやかな速度で私を
運んでいくのでした
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