つるっつる/室町 礼
使ってこのような不安感
をそれらしく石鹸箱のようなものに関連
づけて散文詩を書くなどそれ
こそまさにわたしにだってつるっつるの
苛立ちしかもたらさないものだけど、ど
うなんでしょうね
そういう詩が書かれているんでしょうか。
たとえばわたしを「罵倒家」と罵倒する
頭の少しイカれた批評おばさんがいるけ
ど、わたしが幾ら石鹸箱に感性的な嫌悪
感を覚えて、その背景に現代的な時代の
虚無性を感じるからといってそんな図式
的なことをそのままあてはめてそれらし
い意味のひもがついた比喩詩なんか書く
わけがないのだけど、そんなつまらない
ことを平気で書いてそれがなにか面白い
現代詩
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