ピーターと僕/いとう
兎の好きな彼女のために
ペットショップで衝動買いをした
白地に茶色で小さくてかわいくて
その頃僕たちは同棲をしていて
彼女はその兎をピーターと名付けた
2DKのアパートの寝室だった1部屋を彼に明け渡し
僕と彼女は1つの部屋でご飯を食べSEXして抱き合いながら眠って
別の部屋でピーターと遊び
2つの部屋で愛を確認しあった
不満があるとダンダンと
後ろ足で床を踏み鳴らし
そのたびに、真夜中でも
2人は飛び起きて
彼の様子を見に行って
餌をやったり掃除をしたり
僕が出張で遠くにいるとき
タイミング良く彼が電話のコードを食いちぎり
ずっと連絡が来なくて泣き
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