愛惜の遠路をのばすわかれ歌/
菊西 夕座
ればすがるほどとおくただよう
ひかりは星になり今ではとどかない空のかなた
その星をたよりに夜をいきぬくこどくな旅路
わかれがみちびく寂寥の足跡こそ幸いのあかし
めくばせに出逢い、まばたきにわかれる潮めぐり
岩にくだかれる波しぶきのように熱くはねて
ねじれゆくときのかなたの星まで舞いあがり
はてないむなしさを一別のなみだに満たしては
ひき波にまた星をうかべ空にかえすわかれ歌
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