まるで香りのような声/秋葉竹
 

 

その声を
夢みていたよ

花びらが
散り
舞う
遊歩道
歩いてきた道を
振り返ったら
星もまばらな宇宙に
ガラスのカケラのようなちいさな月

じぶんの足音以外は
なにも聴こえない寂しい一夜の世界
空気がすこし冷んやりとする
初めてではない
心地よさ


『ひさしぶりだね』


その声を
夢みていたよ

なにを語ってもよいのだろうか?

懐かしい君の声が僕をくるんで
まるで泣いてるみたいに
みえるかな
ほんとうはとってもとっても
笑っているんだよ

サッと風が吹いて
君の声が
もう一度だけ聴こえた



『いまでも好きだよ』








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