Lark's Tongues in Aspic。/田中宏輔
癒(なお)るのかしら?
(夏目漱石『硝子戸の中』二十八、疑問符加筆)
犬の首輪をしている
(ヘンリー・ミラー『南回帰線』終楽章、幾野 宏訳)
父がいた。
(ウォルシュ『焼けあとの雑草』5、澤田洋太郎訳)
*
ねえ、ママン、これも奇(き)蹟(せき)を授けられた花でしょうか?
(ジュネ『花のノートルダム』堀口大學訳)
銅(あかがね)の器(うつわ)に活けましょうね。
(コレット『青い麦』九、堀口大學訳)
*
人間はたえず、しかもつまらぬことでもみせびらかす。
(ロートレアモン『マルドロールの歌』第
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