花降らう (習作)/トビラ
 
花火を魂だとしたら
夜空は君になるだろうか

欠員だらけの待合室
龍宮城の溶鉱炉は
閉山したポポロクロイス
けどさ、あたら星を奥歯で噛むたびに
カチッ、カチッ、て、世紀が変わる
友禅なんて、知りたかった
ソドムとかゴモラとかゴジラとか
ビオランテ的な発想

言葉を手のひらで受けとめたら
楽園への帰り道が書いてあるかな
未知の地に流す血は
どんな薔薇を咲かせたか
思いだしても、風がふく
ふくらむ服が、風船の
代わりをしたら、あの空を
たたむように、たたえたら
戦いのたび、帰らない
男たちの行き先は
修羅道だと聞きました
刀は切れるか?、何を切る
語り切れるか?、何を話す

ぼくは見つけた、長靴を
雨のなかも歩ける、この不屈
燃えるように見つめたら
降る雨さえも君のもの
遠くを流れる渓流の
水源をたどる
別れ話も美しく
夕陽に映える桟橋は
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