悪夢は私を感光しない/由比良 倖
 
たは知っているのですか?)、
遠くでずっとぐるぐる回っている何かみたい、
(精神て栄養的なものですか?)精神て、って…
どう使えばいいのだろう、死なないかもね私…

(先生、僕には何も分からないのです)
(あら、私にも分かりません。あなたは物知りさんですよ)
(でも、僕にはどうだっていいこと)
(そんなこと言ったら可愛そうですよ)

言葉の裾を拡げてほしい、
だってあなたは私と違う、
同じ世界に住んではいても同じ空や同じ服、
同じお金を使い回せるだけの、共存なのなら、
私は私と何を信じればいい?

私は眠っている、起きたときには弾かれる、
空も海も、単純に鳴るばか
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