詩想、かのかんばせ/ひだかたけし
 
なんにもないところまでいくまで
随分と時間がかかるよね

でも其処にこそ僕ら求めているもの
あるのかも

  ☆

ぐにゃぐにゃした熱い時空に
無数の卵
生みつけて
僕らのことを
観ながら
彼らは彼らとなり

僕らは僕らとなるべく
彼らに観られながら
彼らの生みつけた
卵の殻突き破り

そして 、

放棄する放擲する、
このぐにゃぐにゃした熱い時空を
しゃきっと真っ直ぐ奥行き在る
温もる時空庭園へと投擲し

そうして 、

この温もる時空庭園に
色とりどりの花が咲く
彼らの思考の響きから
聴き取れる深い叡智
自ら意識に展開すれば、
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