テクスト/
海
綴られた言葉を上辺だけなでて
くしゃくしゃに丸めて放り投げた
毎日の目の前からは
テクストの存在を忘れさせられた
公共電波の中で為政者が
テクストを書きかえようと言っていた
それは良いか悪いかわからない
わからないほどには無知だった
くしゃくしゃのテクストを拾い上げ
今一度広げてみた
護符のようにも思えたが
考えるにはやっぱり無知だった
不穏な予感だけが
頼りなく纏わりついていた
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