とことこと/
中沢人鳥
とことこと
歩いていた
振り返ると
泥濘の跡を
声に変換し
嬉しいなと
満足した顔
凍る水脈
音をほどく
崩れた喉に
真昼の鈴
風化の指を
軋み鳴る
虹彩の奥
気泡は揺れ
硝子裂く
記憶の雫
ぽつぽつと
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