詩想、浸る思考 /ひだかたけし
 
光りの放射野笛の響きを解き放つ

なんにもない
ほんになんにも
なんにもなくなると
なにか哀しみに似た
戦慄が肉身走り抜け

何か群れ 、

すんすんしゃんしゃん

集中し続ける意識から
志向意志の姿を現し
思考のそれ自体、 
ひょっとほら自由に
肉身から離れ剥がれ落ち
頭蓋の周りを取り巻いて居る

ほんに何とも不思議な気分 、

なんでせう 

  今のこの私、 
  この思考そのもの 

このいっとき 、

〈私である〉処の愛に ひたる

 








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