言葉/快晴
こうして私は
詩なんて書いてはいるけれど
本当のところ
言葉なんてちっとも信じていないのです
全てを書いたと思ったその瞬間から
何も書けていないことに気付き始める
どんな言葉でノートを埋めても
世界はその何倍も複雑に出来ている
全てを語ったと思ったその瞬間から
何も語れていないことに気付き始める
君にどれだけ愛の言葉を囁いても
君の思うその何倍も私は君を愛してる
だって私の心の声は
自分でさえも手の届かない
もっと奥の奥にある
もちろん誰にも手の届かない
そしてこのもどかしさを
伝える言葉も私は持たない
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