NWSF怪畸幻想譚 斬魔屋カンテラ!!『所謂ゾンビ病について』前篇/?任勇梓 Takatoh Yuji
い、じろさんであつた。
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京都迄は新幹線だつた。朱那アケナが子供のやうにはしやぐ。「さう云へばあんたと旅行なんてした事なかつたわね!」國王「今回は、まあ仕事なんだけれど、な」朱「いゝわ。一人で美味しい懐石料理でも食べに行くから-」國王「ゾンビ病には、氣を付けろよ。マスクしつかり、して外出するんだ」朱「分かつたわ」
もぐら國王こと杉下要藏スギシタ・エウザウは、京都の一流ホテルにチェックインした。地下駐車場から、早速トンネルを、大もぐら姿の彼は、掘つた。目指すは京大構内、「ゾンビ病対策センター」だ。ここで、生ワクチンをぎつて、故買屋に賣る。國王は、保冷バッグを持つて、トンネルに姿を消した。
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〈夕雲雀誘ふやうでも帰ろかな 涙次〉
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