水葉日/紅茶猫
 
うつ伏せに浮かんでいる文字の背を言葉に
揺れる水面
浮き沈むかたち象る
遠ければ遠いほど意味は重たく
暗い水底から手招きする魚影

木葉日のレモンカードの行方知らない

小鳥啄んでいる
雨粒の着地
傘を投げ入れる
ふと規則性
軽くなる
だけなら良かった
良かったと繰り返す鳥

近視眼だった水面に伏せる気配
もういないでしょう誰も
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