NWSF怪畸幻想譚 斬魔屋カンテラ!!番外篇『カンテラvs.もぐら國王』/?任勇梓 Takatoh Yuji
〈?ぬたを食ひたし我が心乾く 涙次〉
【?】
珍しく仲本の方からコンタクトを取つてきた。
「頼みがある。『もぐら國王』(作者註)を捕らへて慾しい」「單刀直入だな、」とじろさん。「『もぐら國王』(以下、國王と略)の事は、あんた方も知つてるよな」「何やら、現代では珍しい、警察の手に余る怪盗つて云ふ奴だろ?」「さうなんだ。奴のやり口はプリミティヴなんだが、それが却つて捕まへ難い要因となつてゐる」「だが、俺らは探偵事務所ぢやないぜ。捕り物は苦手だよ」
ここで、仲本は居ずまいを正した。「いや、奴は一種の【魔】なんだ。實體は、大もぐらなのだ」
【?】
「だうやら國王は、
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