NWSF怪畸幻想譚 斬魔屋カンテラ!!『倖せの黄色いジムニー』?/?任勇梓 Takatoh Yuji
 
、イリーガルな事ばかり、やつてゐる者ら」と思つてゐる、「良識人」たちは?然としたが、それはカンテラにしてみれば、「してやつたり」なのだつた。

 杵塚の許で、由香梨はすくすく育つてゐる。テレビに一同が映つてゐるので、彼女は目を白?してゐた。「ねえ、お兄ちやんたちのお仕事つて、なーに?」まさか、【魔】退治だよと云ふ譯にもいかず、「困つてゐる人たちの、人助けだよ」さう、杵塚は云ひ繕つた。
 
 事務所前の道に、由香梨が蝋石で繪を描くので、バケツの水とモップで後始末をする杵塚。父親代はりつて、かう云ふことなのだな、何となく實感が湧いた。


【?】

「まだ稼がうつての?」佐武ちやんが
[次のページ]
戻る   Point(3)