NWSF怪畸幻想ロマン 斬魔屋カンテラ!!『春一番が吹く迄』?/?任勇梓 Takatoh Yuji
本に渡したカネなども、喰ひ込みである。素直に、礼金に手を出す事にした。
杵塚がまだくよくよしてゐる。倖世の件は、彼の中では決定的にこぢれてゐたのだ。じろさん「バイク、乘つてこい! なんの為のバイクだ? 風になるんだろ?」杵「ラジャー」
【?】
大?屋。カッちやん「ふへえ、それで五千萬浮いたつて譯ですか」カ「浮いた譯ぢやないよ。たゞ要らぬ出費が抑へられたつてだけ」安保「カッちやんなんて中野の地主なんだから、他人ヒト様の財産、羨む事もなかろ?」カッちやん「殆ど税金で持つてかれますよ、我が財産なんて。ま、呑ヤりましよ」じ「今日は何だい?」カッちやん「シメイ・ビールでござい」安保「ベルギービールか。こりやあいゝ」カッちやん「つまみはカマンベールかな」
世はなべて平和である。倖世の魂の、安らかであらん事を!
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〈山笑ふその山遠きディレンマよ 涙次〉
良かつたら過去作も讀んでやつて下さい。そしたらお話が繋がります。作者より。今回は少々手こずつた。ぢやまた。
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