NWSF剣豪ロマン カンテラ・サーガ、ピリオド3『からつかぜ』?/?任勇梓 Takatoh Yuji
【?】
杵塚は倖世と散歩に出てゐた。
實際に神田川は野方の街に流れてゐる…川沿ひにその公園はあつた。公園の名などは知らぬ杵塚であつた。
草野球を樂しむ施設は整つてゐた、が、それ以外には何もないところだつた。たゞ冬の柔らかい日射しに包まれて、二人つきり。と思ひきや先客が、ゐた。首から何か異様な物を下げている、何だか浮世ばなれした美女。一人。獨語を吐いてゐる。何だらうこの人は。杵塚は不審に思つた。
「カンテラさんこゝでいゝわね? 全くお休みだつてのに、剣術のお稽古とは、わがリーダーながら天晴れだわ」
ベンチにその「異様な物」を置く。すると…驚いたことに(それはカンテラ- 謂ふなれ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)