わたしはもりをでて、またもりにかえる。/あらい
かに書き換えられる。それはささやかながら、確かに世界そのものを作り替えているようだ。風は私を惑わせるけど、どこへ向かうのか、狭くて広い彼方ばかりが浮かんでは消え、纏わりついて離れない
まるで地は砂の上にあり歩く足音、犬の鈍い汽笛。時が止まったかのように、それでいて空を見上げ、遠く薄れた記憶の奥底に消えていく。あおいそらであることを、海は深い青をたたえながら、どこか冷たく、湿った鉄の匂いを漂わせモノクロームにおちていく
未知は躓きそうになるくせに
視界は妙に滑らかに滑り出す
飛べないからだなのに、だ
森が突然現れ、まるで空から降りてきたかのように、ゆっくりと広がり、周囲を
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