詩想、今の私の『私である』こと(改訂)/ひだかたけし
 
なにものかを
目指す意志の営みの
日々の終わりに疲労困憊し
今在る自分を見切り諦め切り
この自己欲望の世に
今だ魅入られ生きて居る
その深さを推し量りつつ
自らを見入れば、

 もう絶えることなく
  無数の他者に散開する
   この不快憂鬱 、
   過ぎるがままにし
  明日がもし来るならば
 より深く深くこの世に沈む、

この肉身にて息し生きて在ること 、
「私である」意識の統一もたらす
今の私の自立の基盤である故に


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