語の受容と解釈の性差について──ディキンスンとホイットマン/田中宏輔
ものとが
互いに離れてもとになり
この肉体の束の間の悲劇が
砂のように払い除けられたとき
それぞれの形が立派な偉容を示し
霧が晴れたとき
土塊のなかのだれよりもわたしが好んだ
この原子をみて下さい!
(作品六六四番、新倉俊一訳)
ホイットマンの詩では、Leaves of Grass のなかで、もっとも長い詩篇、The Song of Myself の冒頭に出てくる。
I celebrate myself, and sing myself,
And what I assume you shall assume,
For every atom
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