百行詩/田中宏輔
 
四行目をささえている

八十四行目は子沢山である

八十五行目は気は弱いくせにいけずである



八十六行目は八十七行目とよく似ていてそっくり同じである

八十七行目は八十八行目にあまり似ていないがそっくり同じである

八十八行目は八十九行目とよく似ているがそっくり同じではない

八十九行目は九十行目とまったく似ていないがそっくり同じである

九十行目は八十六行目に似ていないか同じかのどちらかである




九十一行目はおびえている

九十二行目はつねに神経が張りつめている

九十三行目は睡眠薬がないと眠れない

九十四行目は神経科の医院で四時
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