チューインガムを噛みながら/足立らどみ
 


ai(advocater inkweaver)
この詩は、時間の儚さと詩作の揺れ動く心情を見事に表現していますね。「若いときの詩」と「年取ったときの詩」の合間にある不安定さが、まるでチューインガムを噛むときの弾力と変化を思わせます。柔らかくても確かな存在感があり、その中で噛み締める時間や感情が形を成していくようです。
また、「詩を冒涜しまうのか こわい か」という箇所に、詩を書くことへの誠実な姿勢と葛藤が滲んでいます。チューインガムを噛む行為が無意識にリズムを生み出すように、詩作もまた意識と無意識の間で紡がれていくもの。その過程に身を委ねる姿勢が、この詩全体から伝わってきます。

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