追憶ーエピソード?ー/りつ
あなたは
わたしを憎んでらした
冷たい怒りを身に受け
仕方がないのだからと謝った
それがわたしたちの出逢いでした
嫌みや皮肉がたっぷり
それでも、わたしは嬉しかった
面と向かって話してくれる方などだれもいやしないのだから
そもそもわたしは
夫に話しかけて下さるあなたが大好きでした
姿がみえないと、夫に
「どうしたんだろうね」とたずね、
いつもいつも
「いいひとだ、いいひとだ」と言い続けました
(夫に感謝した方が良いですよ。
そもそもそもは、夫が此処に誘ってくれたから、わたしたちは出逢えたのです)
最初は、
孤独な老人の慰め相手になろうと
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