しずめる/
ひだかたけし
自らの生存の終わりの接近を
衰弱のうちに安堵しながら
先ず微動だにせぬよう
曖昧模糊としたこのわたし 、
割れた腹筋 盛り上がる胸筋
イカの舌にカエルの尻抱え、
森林の向こうに映り出る
奈落に眩む青い暗門
見据える
普き思考力動の
人格の眼、
真の私と成り
純白の衣手を今
水底に 、
しずめる
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