夜に裂ける/
ホロウ・シカエルボク
絶対に今よりはマシになるはずですから」俺は呆然として、思わず頷いた、ずっと自分にとり憑いていた奇妙な興奮はすっかり消えた、良くなったらなにか買いに来てください、と女は言った、俺は間抜け面で礼を言ってコンビニを出た、二時間ほど歩いたところで絆創膏を剥ぎ取り、丸めて捨てて踏んづけた、それから夜が明けるまでどこで何をしていたのか、どうしても思い出すことが出来ない、気付いたら家のベッドで涎を垂らしながら眠っていた。
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