星の道/201
 
れて
そんなに白くなってしまったんだよ
父さんもそうだった

死んだ父がいいように私の夢の苗床になる
生きていた頃からそうだったが

病気にならなければよかった


病気にならなければよかった

世界にまだひとつの名前もなかった頃
象が大地を支えていたらしい
でかいから

極端な話その延長上に私達は立っていて
回っていようが静止していようが
することは同じなのである

太陽の光に眼を輝かせて
風の導く所へどこまでも
水の流れの最後に着く所

その手を取らなければいけないと私は思ったのだ

正しさの所以


ぼくらは病気になるのだ
あるいは世界を支える蛇の為に
そして墓に眠る小さな命の為に
醜い母と無力な父と兄弟の為に


何もかも上手くいくだろう

望むと望まざるとに関わらず

私が生きていたいと願う限り
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