そのたびにどこにゆくのだろうか/あらい
言い出せず――(油紙に火をつけた)いま、淫らな無知が蒼い薔薇を 舌をそよがせて水平線にふつりと消えた。葬の後始末を化け物屋敷に変奏して、
あれはいつのあたしだろう。
目鼻立ち嘘すぎておもえる、ライトをどこか 儚さと同じぐらい、憧れでは。瀬が記録の尻尾のように履き潰しの顔。得意げに笑っては。やや激しい語気に気圧されておもいなおし 立体という名の懐古を与え あらためて悔しいとみえるようすは。
日増しにまして引っかかるようになる、なんておおごとよりは濁して立ち上がり、ひんやりと湿っている芽を等分し、わたしは首を傾げ早朝ないた。
几帳面で小心な感情が気が気でないのだ
封筒の中
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