主要なひとへ/よるもと
 
ものは夢幻、たいへん表面を掬うようなものでしかなく薄っぺらく私
という器官から生成した
なんでもないもの
重さを取り払った文字があなたのすべてを奪い、あなたのすべてになる
一つに溶け込み、あなたのすべてはみんなのすべてとなり
ただの無機物、味気のないごはんのように
無視できる存在へ
日常のさまつなことへと還元される
うつくしくもない正直な芸術
すぱっと切り離しきれないわたしは未だ
わたしの言葉をねらっている
全部正直に、夢から覚めたあとの白紙は
内在せず真っ白から来るもの
だれも居ない上で重みののしかかる、生きていく責任を
この体として
負っていこうじゃないか
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